July 30, 2009

眼横鼻直 禅マクロビオティック

昔、道元さまというえらいお坊さんがいました。

若い頃、仏教を学ぶために中国へと渡り、長く修行を積んで、
やがて日本へと帰ってきます。

日本にたどり着いた時、彼の最初の言葉が「眼横鼻直 がんのうびちょく 」でした。

「僕は、貴重な仏像も、ありがたいお経も何も持たず、
 ただ眼がヨコ、鼻がタテについていることを知り得て、
 中国から帰ってきました。」

と、云ったの。

彼が中国の修行で悟った「眼横鼻直」とは、どんな意味だったのでしょう?


とても有名な故事です。
これには、いろんな人のいろんな解釈があるのだけど。

鏡の前に立って、自分の顔の真ん中を見て下さいね。

あなたの鼻がタテについてます。

それを横に見ていくと・・目がヨコに長い形でついてる。
ずっと、その横にいくと、耳がタテ。

『タテ→ヨコ→タテ』

じゃあ、鼻の下にいって口がヨコについてる。
で、歯がタテでしょ。
その奥、舌がヨコ。

そこからは見えないんだけど、すとーんと食道がタテ。
胃がヨコ。十二指腸タテ。小腸ヨコと繋がり、
大腸がタテ→ヨコ→タテと来ておしまい。

目の上、まつげはタテ、眉毛はヨコ。

『タテ→ヨコ→タテ→ヨコ』

一定のリズムの上に、私たち人間は形作られているんですね。
では、次に。

両目をまばたきして。パチパチ。
口をモグモグ。
舌をぺろりと出す。


気がつきます?
ヨコのものは、動くんです。

マクロビオティックでは、『タテ』は陰性。
『タテ』は、遠心力が求心力より大きく働いている形。
鼻も耳もあごひげも、すっと縦に伸びて動かないでしょ。

『ヨコ』は陽性。
『ヨコ』は、水平的なもので、求心力に支配されている形。
アクティブ!ヨコに広がる目と口は、ぐりぐり良く動きます。


草木は、だいたいタテに育ちます。
ヨコに広がる大地は、じつはすごいスピードで回転してる。

大地を頼って草木は茂り、
この草木を頼って、動物達が生きる。

互いに相寄り、相助けて、調和するのが陰陽の法則。
世界は一定の秩序の上に、規則正しく形作られ、
その陰陽が互いに相補い、僕たちは生きています。

規則正しい一定の法則。宇宙のリズム。

 『眼横鼻直』

日々、日常にある当たり前のことにこそ、
僕たちは大切なものを見つけることが出来る。

それが道元師が悟り得た【禅のこころ】なのかもしれませんね。




*この文章は、数十年前に書かれた小川法慶先生の文章をもとに、
 再構成して書き起こしたものです。
 たくさんの人に伝わりますよう、僕の言葉でここに残しておきますね。


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この記事へのコメント

1. Posted by なおこ   July 30, 2009 01:07
感動しました。とても心にしみる話、ありがとうございました。
私の姿や形や顔の造作や、全部が陰陽のままにできているということを改めて知って、心が強く励まされるような、暖かくなるような気持がします。
この大地の上でならどんなところでもしっかり生きていくことができそうです。
2. Posted by .   July 30, 2009 05:03
おじじは、
耳をピクピク動かせます。
これが、私のツボにはまって、
見ると、笑いが止まらなくなるので、
新婚時代は、よくやられました。

今でも、
私がムスッとしてると、
目の前に来て、耳をピクピク…
いい年をして、何をやってるんだか、
と思いつつ、笑っちゃうのよね。

法慶先生の記事、
有り難うございます。

アヌビィの最近の記事にも関係してるんですけど、
法慶先生は、“勘”というものを、
とても大切にしておられました。

昔、お豆腐やさんが
にがりを注ぐ時、
分量や、タイミングは、すべて勘でした。
毎回、同じ量じゃないんですね。
季節や、その日の天気によっても違う…
同じことが、
パン屋さんや、ちくわ屋さんにも言えました。

生き物を相手にしている、からなんでしょうね。

自分が、どんなに物事を知っていると思っても、
生産者の声を聞け、というのも、
先生の教えだったようです。

ひじき1つを取っても、
マクロビでは、根の方の太いのを良しとしますが、
漁師さんの意見は違います。
あくまでも、上物は芽ひじきなんですね。
手間がかかる、という点もあるでしょうが、
食べると、風味が全然違います。
よもぎでも、食用には新芽を摘むでしょう?
海藻も、あくの強いものですし、
ひじきには、別の問題もありますし、ね。
この辺は、パパさんの方が詳しいですわね。

ぬかくども、
マニュアルではなく、
勘で炊けるようになりますよ、きっと。
それは、季節を肌で知ることだったり、
お米の質や水の質を、見極めることだったり、
道具と一体化することだったりするのかもしれませんわねぇ。
3. Posted by macrobi papa   July 31, 2009 01:11
こんばんは、なおこさん。

法慶先生は、自分の話が活字になるのを、あまり良しとしなかったそうなので、あまり文章として残っていません。
数少ないものの中で、特に心に残った文章が

「大地を頼って草木は茂り、
 この草木を頼って、動物達が生きる。
 互いに相寄り、相助けて、
 調和するのが陰陽の法則。」

・・でした。
この文章を伝えたくて、この話を書いてみました。

陽だから良いとか、陰だから悪いとか、
そういうことは全然なくて、
たぶん人間もいっしょ。

そう思うの。
4. Posted by macrobi papa   July 31, 2009 01:14
もさん、こんばんは。

おじじ、素敵だと思いますよ。
なんだか想像して、楽しい気持ちになります。

僕、こうやって何かを書けるのは、嬉しいです。最近、ホントそう思うのです。
5. Posted by 空   August 05, 2009 23:57
こんばんはpapaさん。
因みに家の主人も耳が動きます。
私も大好きで、催促したりします。

最近、毎日バテ気味で、育児もイライラしたりして。見透かされたように娘は余計にからかってきます。そしてまたイライラ・・・。
papaさんの有難いお話を見ると、そんなこともどうでも良くなったりして、頑張ろうって思います。
今日も有難うございます!
6. Posted by macrobi papa   August 06, 2009 07:47
僕も練習してみましたが、耳は動かないなぁ。

>そんなこともどうでも良くなったりして、頑張ろうって思います。

僕も自分の書いたの読んで、同じ風に思います。人と人の間のほとんどの問題なんて、ちいさいことのように思えますものね。

耳、なにかコツがあるのかなぁ。
7. Posted by かなりあ   August 06, 2009 11:00
耳ですが、試しにやってみましたら、
ちょっとですが動きました。

私の場合ですが、目から上顎辺りの筋肉を
耳の方に引っ張るように動かすと耳が動きます。

パパさん耳が動かせるように、頑張っちゃうんでしょうね(笑)
8. Posted by macrobi papa   August 07, 2009 00:07
なんかやったんですけど、顔が恐くなるので子供には見せられません(笑)。

なーんか、違うような気がする。

っていうか、あれ、なんの話だったっけ?

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