May 17, 2009

実験室 7)灰で皿は洗えるか?

電気とガスのないレストラン「こふく亭」。
メインの火力として働く『プラック』と云う道具。
薪を燃料とするクッキングストーブです。

毎日、元気に燃えています。

プラック












薪を大量に食べる子なので、当然のことながら
『木灰 もくはい 』が大量に出るのね。

一見、全く利用価値のないものですが、
実は、この「木灰」、皿が洗えるらしいのです。


木灰









たくさん出るから、あっという間にバケツ一杯になっちゃう「木灰」。
ひと昔前まで、当たり前のように洗剤として使われていたそうです。

木灰の主成分は、ほとんど【炭酸カリウム】。
重曹(炭酸水素ナトリウム)に近いかな。

上澄み









植物を焼いた灰を水に浸したときに得られる上澄みは【灰汁 あく 】といい、
強いアルカリ性の水になり、洗浄能力が備わります。

昔の人は、生活の中から出る「木灰」を集めて、
着物を洗濯をしたり、お皿を洗ったり出来ることを知っていたんですね。

そういえば【アルカリ】という言葉も、アラビア語のal qily(灰)が語源。

江戸時代には、「灰買い」と云う人たちが、
家庭から木灰を集めてきて、灰問屋に集め、市場に流通させる
循環型のシステムがありました。


でも、灰でしょ。ホント洗えるんでしょうか。
さっそく実験です。

洗う









灰を水で溶いたものを、スポンジにたっぷり付けて洗浄します。


・・・あれ、真っ黒になった。ダメじゃん。

『炭のチップ』が混ざっていると上手くいかないみたいです。
燃え残った『炭』は、鉛筆の芯みたいなものだから、
洗いながら、汚してるみたいになっちゃう。

仕上がりが汚いの。

どんまい。細かい粉ふるいで、漉してみました。
製菓用のふるいですが、灰は基本的に無害です。

洗浄能力は、通常の洗剤の半分らしい。
やっぱり油汚れには、あまり効果がありません。

ピカピカ









しかし、皿の「ぬめり」が良くとれる。
グラス類は灰で洗った後に磨くことで、良く輝きます。

灰は、皿を洗うには利用可能と云えます。


料理に薪を使う。
そのために山の木を切ることで、山を守り、森を育てる。
燃えた灰も、無駄なく使う。
自然から生み出し、自然に還す。
私たちが目指す『循環型の社会』って、昔の人が当たり前のように
やっていたことなのかもしれません。

木灰を、「こふく亭」でも採用して使い始めました。
ご家庭で木灰はなかなかないけど、洗剤減らすことは難しくないの。

実は、一般的に使われる中性洗剤は油を分解するだけ。
油汚れのついていないものには、使う必要がないのです。

なんとなくいつもの習慣で洗剤をつけて洗っちゃう。
でも、実際ほとんど必要のないもの。

洗剤が悪いとは云いません。
でも、ホントこれ必要かなと思うものが、
最近、僕の廻りに多いことに気がつくのです。


今、私たちは地球が何個あっても足りない生活をしてるのかも知れません。

子どもたちが大きくなる頃に自然豊かな地球を一個分、
残しておいてあげたいと思うのです。


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この記事へのコメント

1. Posted by なおこ   May 17, 2009 02:06
こんにちわ、とてもよい話、感動しました。
パパさんは何でもやってみる人なんですね、いつも驚いてしまいます。それから、薪のストーブくんの姿、そのかっこよさにほれぼれしてしまいます。
2. Posted by papa   May 17, 2009 02:13
薪ストーブ君、すっかり僕の相棒になりました。
ちかじか改造手術を施して、パワーアップさせる予定です。
3. Posted by gehirn   May 17, 2009 04:03
すごく自然に近いところで生活しているから、余計に自然にやさしくなれるのかなって思います。洗剤・・・使わなくてすむものなら使いたくないですものね。いろんな試み頼もしいです。
4. Posted by モモ   May 17, 2009 04:43
初めまして。いつも楽しみに読ませていただいています。とても勉強になります。

昔、よくキャンプに行きました。
飯盒でご飯を炊いたとき、飯盒の周りに付いた黒こげのような炭を落としてためておき、それで洗剤替わりにお皿を洗ったことを思い出しました。

今でも、洗剤を殆ど使うことはなく、スポンジではなく、小ぶりの布で洗っています。よく落ちますよ。
5. Posted by rurikoi   May 17, 2009 06:25
昔の人ではありませんが、いなかにいたころ灰を使ってお皿を洗っていました。わら灰の上澄みを使って
ワラビのあく抜きに利用してもいました。
思えば 地味で根気のいる方法で昔の人は生活していたのかも知れませんね。きっとそこからいろんな知恵が生まれてきたんだとおもいます。
papaさんもがんばってね。
6. Posted by いちご   May 17, 2009 07:20
おはようございます。

木灰って 今ではなかなか無いけど
昔は いろんなところに 使っていたんですよね。

山菜のあく抜きや こんにゃくも 使いますよね。
もちろん 台所石鹸や 畑の土壌改良剤とか 

リサイクルとか リユースとか言わなくても
ちゃんと 最後まで大切に使い 次に生かすと言う循環型の社会が 本の少し前までの日本では 普通にあったんですよね。

>子どもたちが大きくなる頃に自然豊かな地球を一個分、
>残しておいてあげたいと思うのです。

同感です。
7. Posted by Levi   May 17, 2009 15:35
こんにちは

薪を燃やした灰まで利用するって良いですね。
全て使い切るって理想です。
地球の資源は有限なので使ったら戻してあげないとなくなる一方なんですよね。


私は蚊取り線香の灰をレンジ磨きに使っています。
食器は重曹を少量水に溶かしてアクリルタワシで洗います。
油汚れがほとんどないので十分キレイになります。

でも、ホントこれ必要かなと思うものが、
最近、僕の廻りに多いことに気がつくのです。

ホントにそうですよね。
便利で快適って嬉しいけど「これで良いのかな」とよく思います。
次の世代に自然を残すのは大人の義務ですよね。


8. Posted by 通りすがりのウルトラマン   May 17, 2009 21:01
食器洗いに洗剤やせっけんは使いません。
薪ストーブや七輪の余熱で沸かしたお湯で十分。
食べ終わった食器が食卓に並んでいる状態(食器を重ねて裏まで汚すのは論外!)でお湯を注ぎ、各自自分の食器を指でこしこし。そしてお湯は汚れた鍋の中へ。鍋もこしこし。最後は庭に撒いて土に返します。
お湯を2回注いでも取れない油は、使い古しのティッシュや新聞紙で拭き取れば大丈夫。
最後に熱めのお湯を張った流しで、すすぎ洗い(布やアクリルを使えば完璧)して、あとは自然乾燥。
くすみや黄ばみがどうしても気になるようになったら、たまに重曹などで磨けばいいし。

ただしこれは家庭での話。飲食店で、洗剤なしの食器洗いが果たして可能かどうかは疑問でしたが、、、
やる気の問題でしたね。Papaさん、脱帽です。
9. Posted by macrobi papa   May 17, 2009 22:27
gehirnさん、こんばんは。

お店は、いろんなものがありません。
最初は不自由に思いましたが、ここでしか出来ないことがたくさんあることに気がつきました。

火を使う生活も、満天の星を見ることも。

どこかに忘れてきてしまったものが、ここでは見つかるようです。
これから、いろんなものを見つけて行こうと思います。
10. Posted by macrobi papa   May 17, 2009 22:29
モモさん、はじめまして。

灰ともう一個、気になっているのは「へちま」です。ヘチマのスポンジを使うと、洗剤を全く使わずに、油汚れが落ちるとか?

ヘチマに含まれる成分が、影響するみたいです。ヘチマ、育てるところから(笑)。
11. Posted by macrobi papa   May 17, 2009 22:32
こんばんは、rurikoiさん。

便利であることが、必ずしも人を幸せにするのではないのかもしれません。

仕事上、常に、機能的で効率が良いことを、追い求めてきましたが、最近、なんか違うかなぁと思うのです。

もっと大切なことがあるような気がします。
12. Posted by macrobi papa   May 18, 2009 01:22
いちごさん、こんばんは。

「循環型のレストラン」と云う形を、こふく亭で作っていきたいと考えています。

いろいろ調べるうちに、江戸時代のリサイクルシステムがとても優れていることに気がつきました。

垂れたローソクのしずくを集めて、廉価版のローソクを作ったり、藁を衣食住に幅広く活用したり。

特に灰は、専門の回収業者があり、清酒作りや洗濯等、幅広く使われていたそうです。

鎖国していたから、限られた資源を循環させていく必要があったのでしょう。
13. Posted by マクロ美風   May 18, 2009 07:50
papaさん、こんにちは。
rurikoiさんのコメントも懐かしく拝見しました。
私は昔の田舎育ちでしたから、灰を利用して家事をしていました。
灰そのものはクレンザーとしての役目を果たしてくれました。
また、灰は肥料にもなります。
木を使う文化はすべて循環できて、本当に無駄がありませんね。
お子様たちにとっても、最高の経験になりますね。
素晴らしい財産です。
14. Posted by ひよこ豆ゆきこ   May 19, 2009 07:45
おはようございます!

薪コンロ、いいですねぇ。
力強いお料理ができそうです。
循環型レストラン・・・ステキです!素晴らしい!
是非、ぐるぐる循環させて周囲の方々も巻き込んでください。

キッチンの洗い物って「洗剤使うもんだ」という思い込みがありますよね。
ウチのお義父さんもそうです。
(漆のお椀を洗剤で洗うのは ぜひとも止めて頂きたい)

私はめったなことで 洗剤は使いません。
水で十分に落ちます。植物性の油は洗う前にお皿を
いらなくなった布で拭き取ったら、水で十分です。
テレビでは さかんに洗剤のCMしてますが、使うのが
あまり前ってんじゃないんだよ〜 って みんな気づいて欲しいですね。

ところで 玄米ご飯
私なりに なかなかのモノが炊けるようになりました。
まだ 金シャリとまではいきませんが・・・・
一生の課題です。
15. Posted by アジア雑貨スーリヤ   May 19, 2009 07:58
うわお。
覚えてらっしゃいますでしょうか?
アジア雑貨スーリヤ店長のカナイです。

お久しぶりにのぞかせてもらいましたら
なんとタイムリーな話題が!!!

実はウチの店で、こないだ
ネパールで皿を洗っている灰を
仕入れたばかりなのでした!!!

ネパールやインドでは
普通に洗剤代わりに使われているんです。
でも良く考えたら日本の灰でも
できるのね(笑)
わざわざネパールから取り寄せた立場は・・・(^▽^;)

今度名古屋でカフェをオープンします。
もしお近くにいらっしゃることがあれば、
ぜひお立ち寄りくださいね!
(VICCO歯磨きもその後
継続的に入荷してま〜す☆)
16. Posted by macrobi papa   May 19, 2009 09:47
Leviさん、こんばんは。

自然から得たもので暮らし、また自然に還っていく。
自分たちらしい「循環型のかたち」を、すこしづつ探していければと思います。

蚊取り線香の灰で、レンジ洗い。すごいですね。
なるほど。
17. Posted by macrobi papa   May 19, 2009 09:50
ウルトラマン師匠、さすがです。
脱帽どころか、ホント勉強になることばかりで。

自宅でもこう生活スタイルをすこしづつ、自分の心地よいと感じる方向に変えていければと思います。
なんだかそういう社会の価値観のようなものが変わりつつあるのかもしれませんね。
18. Posted by macrobi papa   May 19, 2009 09:53
美風さん、こんにちは。

子どもたちにも、社会で当たり前としていること、それ以外にもいろんな選択があることを見せてあげたいと思います。

そしたらまず、僕がいろいろ試してみないと。

次は何をしようかとワクワクしてますよん。
19. Posted by macrobi papa   May 19, 2009 09:57
ひよこ豆ゆきこさん、通常の飲食店では大きな食器洗い洗浄機を使います。

大きなざる一個洗うのに、一回ざーっと動かして、電気と洗剤を使う人もいます。
僕が料理長やっていた時は、徹底して道具は手で洗い、無駄な洗剤を使わないように教えましたが、そういうお店はもう星の数ほどあるでしょう。

洗剤否定しませんが、要所を抑えて使わないと、お金がかかるばかりです。
植物性のごはんは、汚れも少ないですし。
20. Posted by macrobi papa   May 19, 2009 09:57
あ、玄米おめでとうございます。
金シャリも近いですよ。
21. Posted by macrobi papa   May 19, 2009 10:00
スーリヤさん!覚えていますとも。
コメント見つけて、嬉しくなっちゃいました。

ヴィッコの歯磨き粉、あれ最高ですよ。
そろそろ無くなるから、注文します。

>わざわざネパールから取り寄せた立場は(^▽^;)

ははは。ないかも(笑)。
22. Posted by みっこ   May 22, 2009 13:09
薩摩おごじょの子供であるわたしは。
木の灰とくれば、まず郷土菓子のあく巻を思い出します。

木の灰(樫の木が1番いいとか言います)でつくったアク汁に一晩竹皮に包んだもち米を包んで漬けておいて、それを翌日、蒸しあげ、冷めてから、糸で切り分けて、黄粉&砂糖をまぶして、おやつによく食べていました。
癖のある香りで、好き嫌いが分かれるようですが、私は大好物です。
信州にはこういうのはあるのかな??
それと今、木の灰含有の洗顔料をお試しで使っています。
色白にならないかな♪

歯磨きといえば、昨日ニームの木をかってきました。混植すると防虫効果があるようです。
この枝で歯磨きしてみたい^^
23. Posted by みっこ   May 22, 2009 13:15
パパさん、訂正です。
アク巻は、もち米をアク汁に漬けておいて、漬かったのを竹の皮につつみ、とろとろと煮るのでした。

私食べる人だったので、うろ覚えです、汗。
24. Posted by macrobi papa   May 23, 2009 07:47
おはようございます、みっこさん。

そういえば、沖縄のそばも木灰を使いましたね。山梨の方にも、なんかありそうです。
木灰を使った料理も研究してみようかなぁ。

ニームの木、どこで売ってるんですか?
インドにしか生えてないのかと、思っていました。
25. Posted by みっ   May 24, 2009 12:02
ニームの木はホームセンターの園芸用品コーナーで買いました。^^
26. Posted by みっこ   May 24, 2009 17:39
こんなのが売られてましたよ。(名前にリンクはりました)
結構日本では注目度が上がっているんですねニーム
27. Posted by macrobi papa   May 25, 2009 07:44
あら、そんなあっさり(笑)。
山梨でも育つかなぁ。

>インドに行ったら、ユウに20m超えるようなの大木があるもんね。

うっかり庭に植えられませんね、こりゃ。
28. Posted by YUKI   May 26, 2009 18:17
はじめまして。
いつも楽しく読ませていただいています。
マクロビパパさんの影響をたくさん受けて、私もゆっくりですが、マクロビオティックの生活にトライしています。今日のお話もとても参考になりました。できるだけ、無駄のない生活を心がけたいものです。
29. Posted by macrobi papa   May 26, 2009 21:18
こんばんは、YUKIさん。

僕ももっとスローに暮らしたいと思うのですが、もっか、農場で一番スローなのは、ヤギ達でしょうか。
のんびり草食べて、ごろごろ。
ヤギ達は、頑張ると云うことをしません。

お手本にするのが良いのか、悪いのかはべつの問題ですけど(笑)。

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