April 04, 2009

ぬかくど

植物が太陽エネルギーを使い、水と二酸化炭素から作り出す有機物を
「バイオマス燃料」と云い、石油などの化石燃料に変わるエネルギーとして
今、とっても注目されています。

たとえば、木材とか。

植物が地球上の二酸化炭素から作ったから、燃やして二酸化炭素が出ても、
地球上の二酸化炭素全部の量は、そう変わらない。
「カーボンニュートラル」と云う考え方です。

ぬかくど
















で、「ぬかくど」という道具です。

『ぬかくど』の【ぬか】は、籾殻のこと。
稲の実の外側の皮。
皮を取り除くと玄米になる。

「ぬかくど」は、この籾殻を『バイオマス燃料』として、
ごはんを炊く道具なんです。


この道具の正式名称は、「国際竃こくさいかまど
昔の道具で、今は作ってる会社が無くなってしまって、基本デッドストック。
手に入りません。

でも、普通にJA(農協)とかで売ってる時もあるらしく、9万円くらいが相場らしいです。
7万円台だと、安いのかな。買いです。

ゆげ












僕が使うぬかくどは、説明書が欠品してて、
使いこなすのかなり苦労しました。

何が苦労したかって、食べるのが。
少量の米が炊けないから、1升(180gのごはん20杯分)も炊いちゃいます。
ひたすらごはん。

最初は喜んでいた嫁さんも、パスタが食べたいと云い始めた。
気持ちは分かるよ、うん。


ぬかくどは、時代の流れとともに廃れてしまった道具だけど、
素晴らしい発明だと思うんです。

これ、ただ籾殻を燃やしてるのではなく、独特な2重の筒の構造で
籾殻をガス化させ、それを燃やしているんですね。

はい








燃えた後の、籾殻は下の口から簡単に取り出せます。

この灰は、『籾殻薫炭もみがらくんたんと呼ばれ、畑をアルカリ性にする土壌改良材となり、無駄がありません。

しかも、籾殻に火をつけたら、あとは放置。
かまどみたいに、付きっきりで面倒見なくても、勝手に炊けるの。

信州の方に、ぬかくどを50年も使っているよという達人もいるらしい。
頑丈そうだもん。

そして何より直火炊きのごはんは、旨い。
これがレストランのメインになればなぁ。

問題は、ぬかくどは「白米」を炊飯するために生まれた道具だと云うこと。
なんとか「玄米」も炊けるけど、安定しないんです。

「分搗き米」なら、どうだろうか。

日々、試行錯誤してます。

改造














ちょっと改造しました。
煙突付けた方が、煙の吸い上げが良いって云うから。
なんか格好良くなった。


ちなみに、『ぬかくど』の【くど】は、かまどのこと。
京都ではかまどのことを、「おくどさん」呼ぶそうですよん。


【関連する記事】
BLUETAIL HAPPINESS : 「ぬかくど取扱説明書」


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この記事へのコメント

1. Posted by gehirn   April 04, 2009 04:28
5 すごいものがあるんですね。昔の知恵に感激してしまいました。そして、それをご存じのパパさんにもすごさを感じています。
どんないおいしい御飯が炊けているのかなって興味津々です。
2. Posted by macrobi papa   April 04, 2009 07:59
こんにちは、gehirnさん。

知ってるというより、向こうからやってきた感じです。記事にすると、僕もいろいろ勉強になるんですよ。

僕が知ってることを書いて、皆さんのコメントで記事が成立する。
そんな感じで、ブログ続けて行けたらなぁと思うんです。
3. Posted by なかなか   April 04, 2009 10:33
へえ!
すごい。
ぬかくどってこんなに優れものなんですね。
煙突のついた勇姿も素晴らしい!
これは名物になりますね☆
4. Posted by も.   April 04, 2009 12:21
利点は、あるわね。
白米にすると、燃料のもみ殻も、
糠漬け用のぬかも、両方手に入るんですもの。

KAMADO1号、発進!
5. Posted by Levi   April 04, 2009 14:18
こんにちは

ぬかくどで炊いたご飯は美味しそうですが、一般家庭ではホント食べるのが大変そう。
お店なら大丈夫そうですね。

籾殻薫炭ってぬかくどでできるんですね。
薫炭とピートモスで生ゴミを堆肥にできるんですよ。
パパさんは畑に利用ですか?


6. Posted by macrobi papa   April 04, 2009 18:12
なかなかさん、こんばんは。

ぬかくど、白米の方は安定してきました。
もっといろいろな条件を試してみたいと思います。
なにぶん手探りなのが、大変やら、楽しいやらで。
7. Posted by macrobi papa   April 04, 2009 18:14
もさん、こんばんは。

ぬかもいろいろ利用価値があるようですね。
焼けた籾殻も利用価値があるところが素敵です。

ぬかくど、携帯電話に付けたい機能ですね。
8. Posted by macrobi papa   April 04, 2009 18:18
Leviさん、ピートモスってあるんですね。

ピートモスの酸性を、籾殻薫炭のアルカリで中和するのかぁ、なるほど。
生ゴミは、どうやって堆肥化するか、考えていました。

今、考えているのは、生ゴミとぬかを交互に穴に入れて、熟成させる方法でした。
EM菌を加えるのが一般的なんでしょうか。
9. Posted by Luna   April 04, 2009 18:27
すごいすごい!
本当に、素晴らしい道具ですね。
昔の人は、本当に、自然と一体で、共存してたし、
無駄なくすごしていたんだろうなーってなんか、
感動しちゃいます。
なんで、人類は今みたいになっちゃったのかな。。。

でも、1回でそんなに炊けてしまうのでは、
食べきるのが大変ですね。。。
昔の人は大家族だったからなのでしょうか?
10. Posted by Levi   April 06, 2009 13:57
こんにちは

籾殻薫炭とピートモスの堆肥は水分も臭いも出なくてダンボールで作れます。
福岡の平由似子さんが『堆肥づくりのススメ』『生ごみから学ぼう!ダンボールコンポスト』の本を出されています。

作り方はこちらのサイトで見れます。
http://www.city.kitami.lg.jp/eckitami/0601/0601.html
11. Posted by macrobi papa   April 07, 2009 21:51
好気熟成させるから、かき混ぜが必要なのですね。勉強になりました。

ピートモスさえ、手に入れば作るのは簡単そうです。管理は大変ですが(笑)。
12. Posted by 和田   July 25, 2009 20:29
同じ国際籾殻竈を買っちゃいました。 こふく亭さんのぬかくどが納入されたのが最後で部品がなかったのですが、今回は頼んでわざわざ鋳造して作ってもらいました。

先日組み立てたのですが、本当にうまくできていますね。 詳細はこちらに載っています。

http://maasan.blog19.fc2.com/blog-entry-1495.html

またよろしくお願いいたします。
13. Posted by macrobi papa   July 26, 2009 02:14
和田さん、ぬかくどの型を保有しているところ。今、ちょっと場所が分からないのです。
ご存知でしたら、教えては頂けないでしょうか。
14. Posted by 和田   July 26, 2009 07:06
papaさん、以下臼井さんところのHPの一番下の下の金物屋さんが鋳造型を保有されていました。

http://www.ultraman.gr.jp/~perma/nukakudo2008.htm

これからぬかくどの部品がこわれても安心ですね。
15. Posted by macrobi papa   July 26, 2009 23:26
たびたび聞いてすいません。
あれですか、宮城県の佐藤さんですか。
16. Posted by 和田   July 27, 2009 07:18
はい! ハンズ佐藤金物店さんが鋳造型をお持ちでした。
17. Posted by macrobi papa   July 27, 2009 20:01
ありがとうございます。
山梨の金物屋さんから買ったと聞いてたので、長らく山梨を中心に探していました。

すぐに調べてみます。

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