February 18, 2009

天地返し

ごはんの炊飯法で『天地返し』という必殺技があります。
蒸らしあがったごはんを、しゃもじの先で4つに切り、
それぞれの上下ひっくり返す技です。

玄米の炊飯法でも、だいたいこの方法をとるように指示されていますね。

では、なぜ『天地返し』が必要なのでしょうか。

羽釜 基本的に炊きあがったごはんは、
 いつまでも釜に入れておくと
 確実に味が落ちます。

 ベチョッとして、水っぽく
 米粒が潰れてしまう。

 それは羽釜のごはんでも、
 炊飯器のごはんでも一緒です。


炊きあがったごはんは、蒸らしが完了した時点で米粒に吸収されなかった
『余分な水分』があります。

天地返しをすることで、その余分な蒸気を逃がしてあげます。
同時にふんわりと空気を入れてほぐすことで、米粒が潰れてしまうのを防ぐのね。

もうひとつの理由。
実は、炊きあがった鍋のごはんには、美味しいとこと、
美味しくないとこがあるのです。

では、鍋の中、炊きあがりの違いを図解しましょう♪

鍋の中













炊きあがったごはんの表面は、やや乾いていて美味しくないとこ。
その下、鍋肌にそった部分が、実は一番美味しいんです。
次が中心。
その次が鍋底。

美味しい,美味しくないと云う表現は、人によって分かれると思います。
要は『炊きあがりにムラがある』ということ。

天地返しは、全体を均一にしてあげることで、
茶碗によそった時に、鍋の中の「陰陽」全体が、
ムラなく盛り込まれるようにしてあげる目的があるの。


で、僕は天地返しはしないんです。
(羽釜でそのままテーブルに出すならするけど)

おひつにふんわりほぐしながら、優しく移してあげる。
蒸気も抜けるし、茶碗によそったときのふんわり感を大切にしたいのです。


いろんな道、いろんな選択がありますね。

表面の部分は、すべて旦那の茶碗に盛り込み、
一番美味しいとこは、自分の茶碗という選択もあるんですよん(笑)。


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この記事へのコメント

1. Posted by マクロ美風   February 18, 2009 14:18
papaさん、こんにちは。
私もおひつに移す時はその方法です。
ひとへらでも米粒を潰したくない気がするので。
2. Posted by macrobi papa   February 18, 2009 18:27
こんばんは、美風さん。

良かった、おんなじ人がいて。

常識とされることも、ひとつひとつそのプロセスを確かめていきたいと思っています。

この記事もずいぶん長いこと書きました。
ひとつの区切りと云うことで。

3. Posted by Luna   February 18, 2009 20:14
こんばんはー。
そっかぁ、ムラがあるから、全体を均一にするために転地返しをするってことをお母さんから教わっていたけど、すっごい適当なやり方でした。
なんか、こうやって図解してあるのみると、面白いですね。
料理上手に思われたかったら、一番おいしいとこをよそってあげればいいですね!

引越し、慌てて怪我しないように、しっかり準備がんばってください☆
4. Posted by macrobi papa   February 18, 2009 22:58
こんばんは、Lunaさん。

ごはんが炊きあがった時に、一番上をめくって、こっそり一番美味しいとこを食べるのが、僕の日課です(笑)。

ぜひ、お試し下さいね。

引っ越し、大丈夫です。
いざとなったら、全部、箱に放り投げて、運んじゃいますから♪

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