September 20, 2007

正しいマクロビオティック

マクロビオティックを学び始めると、底が見えないくらい深い。

「正しくマクロビオティック」をすることってどういうことだろう。
技術や深い知識のあるマクロビオティックの先生に修正してもらわなくては、『本当にマクロビオティックをすること』はできないのでしょうか?


うーん、質問自体がちょっと真面目すぎるかなぁ。
でも、マクロビオティックやっていて、失敗したとか、上手くいかないとか聞くことが多いから、やっぱり知識は必要だと思う。

で、マクロビを段階的に考えてみました。


第一段階 玄米を初めて食べる

なんかトムやマドンナも食べてるらしい・・とは、やや古いマクロビのイメージだけど、とりあえず流行だからって、玄米を食べてみる。
調子が良くなる。
玄米の繊維質とかが、腸内環境の改善に良いのかもしれないですね。
それで、マクロビを生活に取り入れ始めます。

「なんちゃってマクロビ」とか言葉を聞くけど、
入り口はなんでも良いんだと思う。

マクロビと出会った時点で、その人は多かれ少なかれ人生が変わると思うから。
どう変わるかは、その人次第。


第2段階 家庭でマクロ

マクロビオティックの基本食って、
ある程度、頭で納得して食べる必要があるように思うのです。
人から強要されて、玄米を食べたとしても健康にはならないと思うから。
自分でそれを選択する必要があるんですね。

日常生活にマクロビオティックを導入するにあたり、
家族からの反発があるかもしれません。

基本的に、対策は2つです。

まず自分が変わること。
やってる本人がハッピーであることが大切。
なんか始めた・・どんどん魅力的になってる・・何、始めたの?
って、必然的に周りの人の興味が向いてきます。

もうひとつは、相手の考え方も大切にしてみる。
自分の大切にするものを尊重してほしい時、相手の考え方や笑顔を大切にしてあげてください。
コーヒーが好きな人も、夜の焼き肉が好きな人もいます。
自分と違うものを信じて、違う生き方を選ぶ人もいます。
それも良いと思うのです。


第3段階 マクロビオティックと生きる

長期的に続けて行くには、ある程度最初の頃のマクロビを微調整していかなくてはならないのかもしれません。
これが「正しいマクロビオティック」ですよって、ないんだと思う。

「正しい」って、その人の主観しだいですものね。
誰かから教えてもらったマクロビを、ひたすら守り続けるのも違うと思います。
マクロビオティックは百人百色だから、自分らしくいろいろあって良いと僕は思うのです。

しかし、自己流マクロは失敗もしやすいです。
料理のレパートリーが単調で、陽性過多になりやすい傾向があります。

陽性が強くなりすぎると、体がしまりすぎてリラックスできなかったり、イライラしたり、強い陰性に依存したり。
過食とストイックな塩気の強い食事を繰り返します。

結局、体も心も休まらないので、疲れてしまい、マクロビが続けられない。
僕も前の仕事辞めた頃、ガチガチ状態でした。

(「陽性が強い」に当てはまる人は、シンプルに蒸したり茹でたりした
  野菜の皿を食事に積極的に取り入れるとずっと楽になります)


なんか上手くいかない人は、専門的な知識を持つレベルの人に一度相談してみるのも良いと思います。
こうすると良いよってアドバイスがもらえると思う。
ただそこに依存するというのではなく、練習する時のコーチ役になってもらう感じ。
良い先生や友達に出会うことは素敵なことです。

「マクロビ井戸端会議」が全国で開かれるようになったから、そこに出かけていって、いろいろ話をしてみるのも良いと思います。友達もできるし。
いろんな人のブログを見るのも良いと思う。
今は、これ良いなって思う料理の本もいっぱい出て来ています。

そしてその中から大切なもの、必要なものを選んで、自分のマクロビオティックを進化させていくことができます。


逆に云うと、マクロビは変えていくべきものなのかもしれません。
自分が成長すれば、それに合わせて。

それはより精神的に深くなるかもしれませんし、
変化していった先に、それはマクロビの枠を超えていくこともあるかもしれません。
それが、第4段階でしょうか。


かつて玄米を食べることが僕のマクロビオティックでした。
食べ物の力で、自分の人生を変えようとしていました。

・・でも。
人生って変える必要があるのかな・・と、最近思うんです。

人には、持って生まれた『運命』があります。
すごく辛くて、苦しくて、悲しい出来事が人生の先に待っているかもしれない。
誰だって辛いのは嫌だから、何かにすがっても変えたいって思う。

でも、運命って変えなくても良いのかもしれません。
不幸せも、その人の成長に必要なものだから。

幸せの種を蒔けば、幸せが訪れる。
不幸せの種を蒔けば、不幸せが訪れる。
「原因と結果の法則」。

今の自分が不幸せだとしても、それは昔蒔いた不幸せの種を刈り取ったと云うこと。
そこにまた新しい種が芽吹くスペースが出来ます。

そしたら僕は次の種を『選び』、蒔きます。
今の僕には『選ぶ』ことが、マクロビオティック。

昔と今、どっちが正しいマクロビオティックってないんです。
どっちも僕にはマクロビオティックだったんですね。




舞さんの記事、考えてるときに参考になりました。
ありがと。
参照/【ニュージーランドの空の下】マクロビオティックとローフード


vegetus at 06:39│Comments(19)TrackBack(0)clip!マクロ本 

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この記事へのコメント

1. Posted by    September 20, 2007 09:34
パパさん、紹介してくれてありがとう。

マクロビオティックは、本で勉強して身につけるものでなくて、実践して覚えるものだと思っています。水泳や自転車などと一緒で、専門書を読んだだけでは、出来るようにはならなくて、体でバランスの取り方とかを習得する。もちろん、こけたり、失敗したりしながら。

そこに先生やコーチがいると、習得が早かったり、深く学べたり、前の人たちの失敗から必要以上に大きく怪我したりするのを避けたりできるんじゃないかしら?

知識ばっかり詰め込んで、頭でっかちになるとコケ安くなります。経験ってすごく重要だけど、そのときの自分のレベルに合わせて実践して、経験は積んでいきたいですよね。
2. Posted by    September 20, 2007 09:35
<続き>

美風さんが昔言ってましたよね、「つらい」って感じるなら、どこかが違っているって。教科書は参考にするもので、やっぱ答えは自分が持ってると思うんですよ。

私はチャンスがあれば、こういうのもありますよって情報提示だけする。それぞれのアンテナの張り方によって違いますが、大抵の人は4,5回違う人から聞くと、自分からその情報に興味を持つようになるそうです。前も誰かが言ってたなぁ、、って。分かってもらおうとしなくて、ただ提示するだけでいいんですよね。

きっと「正しい」っていうのは、中庸と同じで、絶対存在ではない気がします。うまく説明できないんですが、、。

乱文で失礼します〜。汗
3. Posted by macrobi papa   September 20, 2007 10:50
こんにちは、舞さん。

書いていてなんかこうすっきりしない感じだったのですが、舞さんのコメントのおかげでスッキリしたように感じます。

自分のレベルに合わせて、実践して、経験を積む。
スポーツもコーチがいた方が、上達しますものね。

僕は癖で、いつも自分ひとりの力で孤独に取り組んじゃうんだけど、良い師や友達と一緒に成長していければ、マクロビオティックはもっと楽しいものになるんだと思います。
4. Posted by macrobi papa   September 20, 2007 11:16
【追記】
あちこち分かりづらかったところ、陽性さがとんがっていたところを書き直してみました。
いつも不完全な僕ですが、皆さんのコメントで良い記事になります。

書くって頭の中で思っていることが整理整頓できます。
ブログ書くのって本当、楽しいですね。
5. Posted by みみ   September 21, 2007 03:52
私もマクロビを自分なりに考えてみて、マクロビを考えるっていうより自分を考えるが近いかもなと思いました。

自分のガチガチなところがやっと認めることができたって感じですごく楽になりました。

何であんなに、こだわりやわだかまりがあったんだろう…。

それに気づいたら、人付き合いも子育ても苦痛じゃなくなったです。 

6. Posted by しろうさ   September 21, 2007 08:05
書き込みするのはお久しぶりです。

バレエのトゥシューズは、最初は定員さんにフィッティングしてもらって選びます。
ですが、つかまり立ちがやっと、というときと、
センターで踊れるようになってから、
とでは、求めるものが変わってくるのです。
プロになると、特注です。特注ができるのは、自分が求めているものがよくわかっているからですね。

マクロビオティックも似ているな、と思います。


7. Posted by 右京   September 21, 2007 16:27
ちょうど昨日、
「私にとってマクロビって何だろう?」と改めて自分に問いかけている
マクロビのお料理をお作りになる女性とお話しする機会がありました。
だから、今日、パパさんのエントリを読んで共時性に
どきっとしちゃいました(◎-◎;)!!

(私は素人ですが)彼女はきちんとスクールにも通われたプロ。
でも、彼女と話していて共通した意見だったのは
「正食、邪食という言い方、考え方は間違っていないだろうか」ということでした。

私個人は、自分の快・不快、食べたいか・食べたくないか、
気持ちがいいか・悪いか・・・が今の基準です。
心の声、身体の声に耳を澄ませるようにしています。
8. Posted by macrobi papa   September 21, 2007 18:16
みみさん、こんばんは。

陽性が強すぎると、子供の泣き声が我慢できなくなります。
それで怒鳴り散らしてしまい、後で自己嫌悪。
僕、そういうことが多かったんですね。

マクロビの知識があると、子育ては楽です。

子供は何度僕が失敗しても許してくれて、僕のことを愛していてくれます。
子供を育てるということは、自分も成長していくことなんですね。
9. Posted by macrobi papa   September 21, 2007 18:28
お久しぶりです、しろうささん。

でもちょくちょくブログは見ているので、なんだか昨日会ったばかりのような気がします。

いろんな人がいて、いろんな段階のマクロビオティックがある。本に書いてあるものはそのモデルケースのひとつにすぎないのかもしれません。
人と比べて、私のマクロビが正しいとか、レベルが高いとかなくて、全部が等しく尊いように思います。

みんな違って、みんないい。
ですね。
10. Posted by macrobi papa   September 21, 2007 20:24
こんばんは、右京さん。

こんな話があります。

あるマクロビの先生がお弟子さんにこう教えました。
「あなたは砂糖のとり過ぎです。砂糖をやめてみなさい」

また、「憎っくき砂糖をもう3年もとっていません。なのに具合が良くならないのです」と相談に来たお弟子さんに、
「あなたは砂糖をとりなさい。そして砂糖の素晴らしさを知りなさい」
と、教えました。

2つの教えは、矛盾しているように見えます。

11. Posted by macrobi papa   September 21, 2007 20:37
【どうして矛盾するのか?】

最初のお弟子さんには、物質的な『癒し』を、
後のお弟子さんには、精神的な『許し』を、
それぞれ教えているんです。


このお弟子さん、後々2人でケンカすることになります。
「先生は砂糖を悪いと云った!」
「いや、先生は砂糖は素晴らしいと云った!」

そして先生のところに云って尋ねます。

「先生。砂糖は良いものですか。
 悪いものなのですか。」

先生は答えました。

「マクロビオティックは、善悪を図るものではありません」

お弟子さんたちは、尋ねました。
「では、何を図るのですか?」
12. Posted by MY   September 22, 2007 07:07
お久しぶりです。
マクロビオティックもめまぐるしく進化、蔓延する中、いろんな考え方が交錯し、正直悩む事もあります。
「食べていけないものはない。」
とも言われますが、始めて間もない方には理解に苦しむと思います。
マクロを実践してある程度経って、自分の体の声を聞く事ができるようになればその判断も理解できると思いますが(自分で体にダメージあるものは求めなくなりますから)、移行期間中の方が、では砂糖は?動物性のものは?となってしまうのは確かにわかります。
私もいろいろと迷ってしまって、地元でマクロの普及に貢献したいなぁと考えていましたが、最近その気持ちがしぼみかけています・・・。
13. Posted by macrobi papa   September 22, 2007 17:06
こんにちは、MYさん。

僕が一番はじめのマクロビオティックに出会った頃、「食べ物に悪いものはない」という言葉を教わりました。僕が人にマクロビオティックを伝える際、これを大前提としてなんとか伝えられないかと考えています。

そうしないと、どうしても「マクロビでないもの」に否定的になってしまうように思うのです。

僕は最近、病院食を作る機会がありました。
何にでも砂糖が入る。毎食、必ず動物性のものが入る。それが当たり前なんです。
知りたいと望む人に、マクロビオティックを伝える機会や場所を作っていくことは、必要だと思います。

伝え方、僕も悩みます。
料理を作ることを通じて、「美味しい」や「楽しい」の切り口から入れないかなと思うのですが。
14. Posted by おひさママ   September 23, 2007 21:16
マクロビをわが家に取り入れ始めて、まだ日が浅い私は、例にもれず(?)悩むことが多いです。

というのも、食事を変えだしたころから、5歳の息子が毎月発熱しているので・・・。

やはりそれは「正しくない」食事をしてるからなのかなぁと思ってしまうんですよね・・・。

でも、そうすると、マクロビを知る以前の、動物性の食品も日常的に食べていて、発熱なんか年に数回だったころの食事は「正しい」の???

正しいとか正しくないとかではないとわかっていても、バランスの取り方もわからず悩む日々です。
15. Posted by macrobi papa   September 23, 2007 22:35
子供が発熱したときに、「それはお母さんが妊娠中に魚を食べ過ぎたからです」と話されている先生がいました。

それがたとえ正解であったとしても、もう食べちゃったものは、どうしようもありません。
苦しんでいる子供さんを前にしたお母さんに、そんなこと云ったも仕方がないと思いました。

子供の熱はポーンと出て、すーと下がるものです。
大人より敏感で、デリケートです。
まず落ち着いて。
異常がないか、よく見て、水分補給もしっかり。

マクロビに固執して、病院を避ける方もいますが、必要があれば、きちんと診察を受けましょう。

僕は子供が発熱した時は、徹底的に部屋をきれいにします。特に水廻り。

発熱しないで大人になる子供の方が僕は心配です。
頑張ってるお子さんを応援してあげましょう。
16. Posted by minmin   September 26, 2007 11:46
お久しぶりのコメントです。

私も最近迷いが多くて悩んでいました。
でもpapaさんの記事を見て、正解が見つからなくても今の自分に必要なことを考えるのがマクロビオテックかなあ、と思いました。

タイムリーな記事ありがとうございます。

17. Posted by フイ   October 04, 2007 21:04
遅くなってからのコメントになります。
はじめまして。
私は昨年の冬ひどい冷え性でマクロビオティックの食事を始めました。付き合いでマクロ以外の食事もありましたが、3ヵ月くらい自分なりにきちんとできていたと思います。
そのあと、仕事上の飲み会後甘いものを食べたのをきっかけに過食症になり、半年以上治っていません。
頭でも体でもマクロの食事がいいとわかっているのに。
やはり、一度理論から教わって、納得することも大事なのかなと思います。
18. Posted by macrobi papa   October 05, 2007 23:34
minminさん、僕も悩んでばかりです。

今、禅に関する本を読んでいるのですが、マクロビに通じるものも多いようです。
今、自分の持てるものを最大限使って、目の前にある物事に取り組んでいく。
困難な時も、揺るぎない自分を自律していく、それが人間としての自立・・「自由」というものだと思うのです。
19. Posted by macrobi papa   October 06, 2007 07:39
はじめまして、フイさん。

僕も一度きちんと勉強し直そうと思っています。
学べば、上手くできるというものでもないのかもしれません。でも気づくこともあるかもしれません。

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