April 10, 2006

マクロビと玄米 5)フィチン酸の中の天使

【フィチン酸】についての記事、後編です。
その前にちょっと予習しておきましょう♪

(勉強が嫌いな人?美味しい玄米を食べるためです。はい、強制参加!)

フィチン酸の構成から説明しますね。

フィチン酸



まず、フィチン酸の中心核にあるのが【イノシトール】。

肝臓によい成分として知られ、治療にも使われています。
人間の体内でも作られていて、お母さんの初乳には特に多く、
乳児の成長には欠かせない成分です。

その周りを囲むのが、6つの【リン酸】。
<リン>は、植物の必須栄養素です。

そのリン酸の腕にキレートされているのが、【各種ミネラル】。
でもフィチン酸にロックされていて、水に溶けない状態です。
水に溶けないと、消化吸収できない。
消化吸収できなければ、せっかくのミネラルも無駄になってしまいます。

まず、この<水に溶けない状態>を、何とかしなくちゃ。

これが『フィチン酸問題』です。


 ■問題解決の鍵■

その問題解決の「鍵」になるのが、<フィターゼ>という酵素です。

脱リン酵素とも呼ばれるフィターゼは、フィチン酸の中心核「イノシトール」に
くっついている6個のリン酸を全部切り離してしまいます。

アンキレート












フィチン酸が分解されることで、キレートされていたミネラルも自由の身になります。
バラバラになった「イノシトール」「リン酸」「ミネラル」は、それぞれ水に溶けるので、体に栄養として吸収することが出来ます。

さらに、分解されたIP6(フィチン酸)は、体内にあるイノシトールひとつを使って、
IP3(リン酸が3つ)×2組に、生まれ変わります。

Ip3









IP3は、人体の細胞の制御など、重要な役割を持つ成分で、
抗ガン作用、免疫の強化、循環器系の病気のリスク低下など、
たくさんの効果が発見されています。
 (A.M.シャムスディン博士の研究データより)

つまり、フィターゼさえあれば「玄米のフィチン酸の問題」はすべて解決できる。
そして、最大限フィチン酸の力を活用することが可能です。
では、この酵素をどこから持って来るか?


フィターゼは、人間の小腸にもあります。
しかし、量が少ない。
これだけで玄米のフィチン酸を全部分解するのは、困難でしょう。

牛のような反芻動物は、長い腸の中にフィターゼを作り出す菌を
飼っているのですが、これは人間はマネできません。

こうじやパン酵母も発酵過程で、作り出すことが出来ます。
(だから、ぬか漬けやパンって、フィチン酸問題に出てこないんですよ)
でも玄米ごはんには、利用できません。

どうするか?

答えは簡単です。
玄米のフィチン酸を分解するためには、
<発芽システム>を利用すれば良いんです。


 ■玄米の発芽システム■

玄米は生きているお米。
水に漬ければ、芽を出します。
そしてこの発芽した玄米の中では、すべてのフィチン酸が分解されています。

どうしてか?って、イネの赤ちゃんである「胚」も、
水に溶けないフィチン酸の栄養素は使えないからです。

吸水して目を覚ました胚は、たくさんのフィターゼを作って、
フィチン酸を分解しはじめます。
その分解されたミネラルを食べて、胚はぐーんと成長します。

つまり発芽玄米は、より吸収しやすい形で栄養素を取り入れることが出来る米。
玄米は発芽活性させて、はじめてその力を最大限に
取り入れることが出来るんですね。

かといって、発芽玄米は作るための管理が非常に難しい。
手間もかかります。

じゃあ、買えばいいか?というと、発芽玄米はとても高価。
しかも中には古々米(特に古い米)を使ったものもあるとか・?
発芽玄米にはいろいろ課題が多いのです。

フィチン酸を分解するために完全に発芽させる必要性はないように思います。
(発芽するのに栄養を使っちゃいます)

プレ発芽状態を作り出せば良いのです。
この状態を【活性玄米】と呼びましょうか。
胚がわずかに隆起する程度。

発芽システムで働く酵素は主に3つ。

フィチン酸を分解する<フィターゼ>。
デンプンを分解してアミノ酸を作る<アミラーゼ>。
グルタミン酸を分解してGABAを作る<グルタミン酸デカルボキシラーゼ>。

これら酵素は吸水と同時に働きはじめ、吸水終了する頃には仕事を終えます。
つまり吸水させるプロセスが大切なんです。

吸水には色々な方法があります。
完璧な【吸水活性法】ですか?

あるんですよ、ふふふ。
でも、次の話に譲りましょうね。


 ■フィチン酸は天使か?悪魔か?■

こんなタイトルの記事がありました。
「フィチン酸は天使か?悪魔か?」

皆さんはどちらだと思いますか?

<悪魔>でしょうか?

いいえ、フィチン酸は人間を殺すための毒ではありません。

体内のミネラルを奪い、ミネラル欠乏症を引き起こすという研究データを
持ち出して、玄米食の不安をあおる人もいますが、
僕はそれを疑問に思います。

研究データは被験者が15人程度だったり、マクロビオティックの食事法を
想定していないものばかりです。
どのように炊くか?どのように食べるか?で、その数値は大きく変わります。

少なくともカルシウム不足でイライラしたり、病気になったマクロビアンを
僕は知りません。

仮に毒だったとすると、種子植物を食料とすること自体、
無理があることになります。
長い人間の歴史で、そのようなトラブルはありませんでした。

<悪魔>にしては、かわいそうです。

では、<天使>でしょうか?
完全無欠である玄米も、食べすぎれば体に良くありません。
それはどんな薬でも同じですけど。

万能の健康食は存在しないのでしょう。
「これだけ食べていれば大丈夫」というものは、ないんですね。

「フィチン酸は天使か?悪魔か?」

ホントはこの問いかけ自体、あまり意味を成さないのかもしれません。
人間が天使でも悪魔でもないように、
玄米も玄米でしかありません。

善と悪って、人間から見たときにどう見えるか?って、たぶんそれだけです。



さあ、美味しい玄米に一歩近づきましたね。

このシリーズは、玄米の不安をひとつ残らず消してしまうためにあります。
鍋のフタを開けたときに、美味しい玄米が炊けていて、誰かがにっこりと笑う。

最後に残るのは、その笑顔だけで良いんですよ。
合い言葉は「玄米ワッショイ」で。(by若葉さん Thanks!)



【追記】

長い記事を読んで頂いてありがとうございます。
マクロビオティックとフィチン酸についての「答え」については、次の記事にまとめてあります。

 【マクロビとフィチン酸】

この記事で全部分かると思うのね。
その後で考えて欲しいのです。

食べ物に善悪をつけるのは、豊かだからです。
今日、子供たちに食べさせるものもないアフリカの人は、そんなこと云っていられない。
それを踏まえた上で、どう生きていくか。

食べ物に良い、悪いはありません。
フィチン酸問題の本当の課題は、もっと別なところにあるように僕は思うのです。


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この記事へのコメント

1. Posted by マクロ美風   April 10, 2006 09:41
おー、お疲れ様でした〜。
何ヵ月にも及ぶ研究の賜物が、やっと開花しましたね〜。

papaさんに会うたびに、フィチン酸のことを口にしていたのを想い出します。
目を輝かせてフィチン酸の話をするpapaさんは、少年のようにキラキラしていましたね〜。

papaさん、素晴らしい記事をありがとう!!
2. Posted by 小鉄   April 10, 2006 16:15
勉強になります。。。
そしてパパさんが来てから仕事が楽しくなって来ました。休日出勤も楽しいものです!!これからもがんばります。今僕が社員になってからの中でお店は、一番いい状態です。
この状態を毎日更新していきましょう!!
3. Posted by maisen   April 10, 2006 22:10
papaさん、こんにちは。
難しい問題をわかりやすく説明していただき
またまた勉強になりました。
ありがとうございます。

キーワードは「プレ発芽状態」ですね。
記事を読ませていただき途中で気がついたのですが
玄米をおいしく炊くコツのひとつとして
長時間水につけ充分に吸水させるということがあります。
この状態って発芽直前でまさしく「プレ発芽状態」
にあるのではないでしょうか。
おいしいということはただおいしいだけではなく
やはり重要な意味があるように思います。

「玄米ワッショイ」
私もそのお御輿、是非かつがせていただきたいと思います。
ワッショイ、ワッショイ!

感謝
4. Posted by 若葉   April 10, 2006 22:10
待ってました!

スゴイです〜、感動です。
すばらしい記事を有難うございます!

要は、食べ物に悪いものはない。
そこにあるものを人間がどのようにどれだけいただくか、食べ物を悪者にする前に自分を省みるべきなのですね。感謝の気持ちがなくなると、やれあれが悪い、これのせいだと考えてしまうような気がします。(飛躍しすぎでしょうか?)

完璧な【吸水活性法】、気になります。

それにしても合言葉だなんて・・・(照)
 
5. Posted by 治子   April 10, 2006 22:40
macrobi papaさん,こんばんは。

>(勉強が嫌いな人?美味しい玄米を食べるためです。はい、強制参加!)

最近,すこうし思考がストップしてたのですが,このかけ声で活動再開です。

>善と悪って、人間から見たときにどう見えるか?って、たぶんそれだけです。

このことって,物事を考える時に軸になることなのに,つい忘れてしまうんですよね。大切なことなのに・
パパさんの記事を読んでると「あなたの今考えていることは,思っていることは,視点を変えるとこうも見えますよ。あなたが今考えていること,思っていることは,あなたのその視点から見ることで,ホントにそこからでいいのですか?」と問いかけられてる気がします。そして,そこには愛があります。

「玄米ワッショイ!」となぜかカニを思い浮かべながら,毎日,玄米を炊いています。(笑)




>合い言葉は「玄米ワッショイ」で。
6. Posted by macrobi papa   April 11, 2006 00:50
こんばんはワッショイ、ふうさん。

そういえば米の話しかしてなかったかも。
一時は頭の中、イネのことでいっぱいでした。
今でもそうなんですけど。

次の記事はまとまっていますが
文章化してないです。
ちょっとれしぴの方も充実させたいです。
7. Posted by macrobi papa   April 11, 2006 00:52
親愛なる小鉄さんへ。

今はまだ店はヒマですが、そのうち行列が出来る店にしましょう。俄然やる気が出てきました。うおー。
8. Posted by macrobi papa   April 11, 2006 00:55
maisenさん。こんばんは。

たぶんこの炊飯法は画期的です。
早くアップしたいのですがなかなか時間が取れません。
今月中に行けるかどうかも微妙です。

頑張りますね、わっしょい。
9. Posted by macrobi papa   April 11, 2006 01:00
こんばんは、若葉さん。

素敵な合い言葉をありがとうございました。
「玄米ワッショイ」を世界中に広めるべく草の根で活動していきたいと思います(笑)。

「食べ物ものに、悪いものはない」
今回素晴らしいコメントを頂きました。
ああ、そういうことか・と自分の中の考えをまとめて頂いたようです。
10. Posted by macrobi papa   April 11, 2006 01:14
ワッショイ、治子さん。
元気ですか?

視点の切り替えは、悟りの第1段階だと云われます。
「悟り」は限られた人のものではなく、誰でも手に入れられるもの(もしくは初めからそこにあるもの)です。

マクロビオティックを通して、より高い精神性を得ることが出来るんですね。

でも、大切なことは、マクロビオティックは、自分の願いを自分で叶えるための手段だということ。
実践することばかりに気を取られると、なぜマクロビティックなのか・分からなくなってしまいます。
それは自分や自分の周りの人みんなが、幸せに生きるためのものであったはずです。

誰でも幸せになって良いのだと思います。
そしてそれはちょっとした視点の切り替えで、簡単に手に入るもののように思います。
11. Posted by kazuko   April 11, 2006 11:22
詳しく教えていただいて有難うございます.人体での生化学反応の大きなものは、殆んどリン酸化と脱リン酸化の繰り返しですよね.そのサイクルの中で、人体の必要をまかなっていることに感心します.人間社会のリサイクル活動もこんなでなければ・・・・と思います。
このイノシトールの脱リン酸化過程も血中に入ってのことですから、人体のそういう過程に取り込まれていると思います。研究心に乾杯!ついでに、生水とお湯の違いについても考えて頂けませんか.
12. Posted by macrobi papa   April 12, 2006 01:17
kazukoさん、僕を試してらっしゃいます?
そういうの好きですけど。

摂取する影響という点で考えます。
子供に与えるのは、「湯ざまし」が良いとされてきました。
ただ、沸騰させる過程で酸素を失います。
活性を失った水である「湯ざまし」は植物に与え続けると枯らしてしまいます。
子供に与えるのは生水が良いとされます。
生水を避けるように云う教えは、水質の悪かった昔のことです。水道水ならば浄水処理するのがよいでしょう。
正直なところ、どちらでも良いというのが私見です。
ただ思うのは、浄水システムにお金をつぎ込むのと同じくらい、自分が流した水がどこに行くのか?を考えなくては・と
いうことです。

?吸水における「水」と「お湯」についての質問でしたか?
13. Posted by kazuko   April 12, 2006 08:40
試すなどという気持ちはありません.ただマクロビオティックの話の中に、生水と湯冷ましに関する記事をあんまり見たことがありません.そしてマクロビオティックを実行する人は、生水を飲む機会もそうありません.でもマクロビオティックが人間の生理の根拠を進化に求めるならば、生水と人間の関係はどうなのかと思ったものですから、ご意見を伺ってみました.どうもありがとうございました.
14. Posted by macrobi papa   April 12, 2006 10:32
お気を悪くされたら申し訳ありません。
どうも悪い癖が出たようで。
こういう文章は僕らしくありませんね。

分かりやすく、やさしくがモットーでした。
すこし自分を省みる必要があるようです。

15. Posted by yukimn   April 12, 2006 12:43
マクロビパパさん、初めまして。マクロビ初心者です。玄米を活性状態にすることがとても大事なのですね。勉強になりました。ありがとうございます。完璧な給水活性法、とても興味があります。リンクさせてくださいませ。
16. Posted by macrobi papa   April 13, 2006 07:21
僕の理論がすべてではないと思いますので、いろいろあるやり方の中のひとつと考えて頂ければ幸いです。
リンク嬉しいです。
これからもよろしくお願いいたします。
17. Posted by さくらすみれ   April 21, 2006 09:33
papaさん、今日は。
フィチン酸の講義(先生みたいですね)、素晴らしかったです!
マクロビ初心者の私にも、よ〜く理解できました。(図も作られたのですか?papaさんの熱意には、頭が下がります)
これで、玄米に対する信頼がますます強固なものになりました。これからはアンチ玄米派に、理論的でも負けないぞ〜!(笑い)。

今は、玄米のない生活なんて考えられなくなっている私。これからも美味しく楽しくマクロビ生活続けて行きたいと思っています。
papaさんの講義、忘れません。友人にも胸を張って玄米勧められますね。ありがとうございました!
18. Posted by macrobi papa   April 22, 2006 01:47
こんばんは、さくらすみれさん。

どうも最近凝り性で、いけません。
更新が遅れます。

とりあえず、アンチ玄米派、どーんと来いで(笑)。
喜んでもらえて、僕も嬉しいです。
次は玄米の炊き方、行きましょうね。
19. Posted by 横綱   July 22, 2009 19:12
初めまして。横綱と申します。29歳、男です。
マクロビパパさんの記事、興味深く拝読致しました。
私はマクロを始めて丁度3年になるのですが、先日歯医者で骨密度を測ったところ、骨粗鬆症であることが判明しました。この3年マクロを信じ、CIの先生のアドヴァイスも受けつつかなり厳格に実行していただけに非常にショックを受けています。
原因としては、日光浴不足でビタミンDが少なくカルシウムの吸収がうまくいかなかったことや副食の量やバラエティが乏しく摂取ミネラルが不足してたこと等々、久司先生の本やら何やらを調べてみた結果いくつか思い当たる点はあるのですが、やはり一番の原因は玄米を食べ過ぎて(とにかく玄米を食べていれば大丈夫だと確信していて、1日3カップ食べていました)、フィチン酸により必要なミネラルまで排出してしまったことにあるのでは、という疑念が生じています。
マクロビパパさんのお話しの要旨は、元々の玄米に含まれるミネラルは浸水することによりIP6からの結合が解かれ体に吸収されることができるのようになる、と理解したのですが、その後生成されたIP3が体内で必要なミネラルと結合し、そのままミネラルと共に排出してしまうということはないのでしょうか。私は12時間程浸水しているので、玄米に含まれているミネラルは吸収できているものの、その後、玄米の(フィチン酸の?IP3の?)排出作用により必要なミネラルまで出て行ってしまったのではないか、という気がしています。
何せ玄米はおいしいので、今のところ玄米を止める気はないのですが、このような一抹の不安があるので、マクロビパパさんのアドヴァイスを頂けたらと思っております。
お初にも関わらず長々と申し訳ございません。お店もお忙しそうなので、時間ができた時にお返事頂ければ幸いです。
では、失礼します。
20. Posted by macrobi papa   July 22, 2009 22:59
食事をするとき、栄養学的に優れている、優れてないで、善悪の判別をすることは、その「いのち」に対して失礼だと僕は思うようになりました。

だから今、僕はフィチンも含めて栄養学的な記事は書くのを辞めています。

僕たちは、「食べる」ことで、他のいのちを自分の中に取り入れて生きています。
だからこそ、いつも料理をするとき、食事をするとき、僕は謙虚でありたいと思うの。

同じように昆布を食べても、ヨウ素過多になる人と、そうでない人がいます。
なにか多くの要素があって、問題が起こるのであって、なにかひとつの事柄にその責任を求めることは、根本的な解決にならないような気がしました。


玄米でも白米でも良いのだと思います。
マクロビでも、マクロビじゃなくても。

「食べる」ことが「生きる」こと。

マクロビオティックは「生き方」なのだと、僕は思います。
だからこそ、食べることがその真ん中に来るのではないでしょうか。

すべてのことに、裏と表、良い面と悪い面があるのだと思うのです。
これが僕のフィチン酸に対する結論でした。

もっと大切なことがあります。
私たちはそのことを知って、なにを選択するのか自分自身で選ばなくてはならないと思うのです。

21. Posted by k   January 20, 2013 12:14
動物が果物や穀物の皮を剥いて食べるのは、そこに毒があるからだという意見を良く耳にします。つまり玄米食は健康食ではないのだと。ところが玄米にとっての皮とはあくまで籾の部分であって糠まで取って食べる動物など存在するでしょうか。自然界に現在の稲の祖先が存在していた時代にもそのような事はありえないかとおもいます。あまり深く考えすぎず本能に任せて善し悪しを捉え自然食とはできるだけありのまま頂くのが良いとおもいます、もっと言えば人間個人の健康にとっての善し悪しだけを考えることなどエゴイズムに過ぎないと思います。皮も頂けば命を粗末にすることなくゴミも減らせるので素晴らしいことじゃないでしょうか。
22. Posted by シーサー山原   January 30, 2013 09:42
初めまして!沖縄からシーサー山原こと渡具知(とぐち)と申します。沖縄では古来より玄米を臼で挽いて煮込んで生姜や黒糖などを入れて玄米を飲む習慣があります。
フィチン酸のこと大変勉強になりました!
そこで質問なのですが120℃で加熱処理しているのですが成分的には問題などないのでしょうか?
熱により何かが損なわれるとか?どのように考えますか?

23. Posted by papa   January 31, 2013 21:51
こんばんは。
読んで下さって、ありがとうございます。
このブログは、閉鎖していまして、あまりコメントをお返しできないのです。

kさん。
毒というのは、薬と、本質で同じものです。
毒を薬として使うものもあり、薬も過ぎれば毒になりますね。

そのどちらかというのは、人の都合。
結果から見た良し悪しに過ぎません。

玄米が食べられるようになったのは、つい最近のことです。
お米自体、広く食べられるようになったのは、
戦時中から戦後にかけてのことでしたし。

100年前。50年前と今では、生活のスタイルも違います。
正しいと思われることも、変化しているのでしょうね。

思うのですが。
マクロビオティックをはじめ、健康食はなぜ失敗するのか。
失敗するという言葉が適切であるかどうか悩みますが、
上手くいかないケースが多いと思います。

その理由として。
良し悪しを考えることさえ、良しとされれば、
その答が見えてくるように思うのです。

24. Posted by papa   January 31, 2013 23:40
シーサー山原さん。
はじめまして^^。
飲む玄米。飲んでみたいです^^。
どこかに、作り方書いてあったら、教えていただけないでしょうか。

圧力鍋は、高圧調理ですが、時間が短縮されるため、普通に煮炊きしたものより、栄養損失を抑えられるケースが多いと聞きます。
また、GABAなどは160℃でも損失しないようですね。
ビタミンが減少するのは、事実です。
吸収率とかけて、どの程度になるかは出しづらい計算だと思いました。

また、玄米の最大の栄養素は、「不溶性食物繊維」であると僕は考えています。
不溶性食物繊維は、腸内で、ビフィズス菌のエサになります。

実は、うんちの60〜80%は、食べ残しではなく、菌とその死骸です。
玄米を食べると、うんちの量が増えるのは、一つのケースとして、
腸内が活性化しているからだと考えられます。

この腸内の細菌の働きが、わたしたちの健康に大きく関与しているのです。
その理論から云うと、何を食べるかだけで、健康状態を改善することは不可能だと考えられるのね。

何を食べるかより、生活の習慣やどう食べるかの方が大切になるように、僕は思うのです。

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