October 04, 2005

マクロビと栄養学 2)【栄養学の歴史・前編/食生活の変化】

僕が子供の頃は、黒いアイスキャンディーがありました。
「ドラキュラアイス」とかいって、舐めてると舌が
チャウチャウ犬みたいに黒くなるのが楽しかったんです。
今、こんなん売ったら大変な騒ぎになりますよね(笑)。

昔は当たり前のように添加物が使われ、
食品を腐らせず、見栄えを良くする魔法の薬だった時代がありました。
最近になって、それがいろいろな病気を引き起こしていることが
分かってきました。

食品添加物・ポストハーベスト・動物性中心の食生活・・
「食生活の変化」の中で私たちは食べるってことの本質を
忘れてしまったのかもしれません。

でも「食生活の変化」ってどうして始まったのでしょう?

【マクロビと栄養学】の時間。
栄養学の歴史をさくっと前編・後編でいかがですか?



 ■食生活の変化■

ひとの体は「食べ物」によって作られています。
髪の毛の先からその人の性格までもが、
毎日食べてきたもの・その食習慣を映し出す「鏡」です。

「何を食べるか?」という選択は、
「背の高い・低い」「痩せている・太っている」「長生き・短命」
といった個人差を生み、
怒りっぽい性格も、穏やかな性格も、その考え方でさえも、
食べたものに大きく影響を受けています。

現代科学では、これはDNA(遺伝子)のせいだと云いますが、
遺伝子もまた「先祖代々の環境と食べてきたものの結果」なんです。



昔の人々は、ホントに穀物をたくさん食べていました。
ハンバーガーにコーラ、ケチャップをかければ何でも食べられると豪語する
アメリカ人でさえ、昔は肉類・卵・乳製品をあまり食べてはいなかった。

こんなにも穀物・野菜・豆類を食べなくなったのは、1900年以降。
その反対に、肉類・卵・乳製品、そして砂糖の消費量が多くなっていきました。
食生活の変化は、たった100年で急激に起こったことです。

農薬・化学肥料を使った農業が広まり、インスタント食品やコンビニフードなど、商業ベース(企業利益優先のモノづくり)による大量生産方式の
精製・精白された食べ物が増えます。
収穫された農産物にさらに農薬を振りかけて虫の害を防ぐ(ポストハーベスト)など、
そこには食べる人間を無視したモノ作りしかなかった。

このような食生活の急激な変化が、現代にたくさんの病気を作りました。

アトピーなどの「アレルギー」。
心臓病やガン・糖尿病などの「生活習慣病」。
不眠症・過食症などの「心の病気」。

慢性的な不健康状態に、たくさんの人が苦しんでいます。


こういった<食生活の変化>は
どうして始まったのでしょう?



穀物や野菜を食べず、肉類・卵・乳製品ばかり食べるようになった背景には、
<間違った解釈>で栄養学が広まったことがあげられます。

顕微鏡を発明した人間は、食べ物の中に「人を形作る要素(栄養素)」
を発見し、<栄養学>という学問が始まります。

体を作る<タンパク質>を発見した昔の科学者は、
それをたくさん含む「肉類・卵・乳製品」をたくさん食べるよう奨めました。 

また、より高いカロリーをもつ<脂質>が人間のエネルギー源として
最も適していると考え、大量の油分を摂るようになります。
脂質で十分のカロリーが摂れるから、ご飯など炭水化物は少なくて良い。

この高タンパク・高脂質の食生活は「栄養学の常識」とされ、
<動物性食品こそが人間のスタミナ源>であると信じられていたのです。
いまなお、たくさん人が「元気をつけるなら、肉!」って考えてますね。

その一方、1747年に発見されていた<ビタミン>は、
「少量摂ればよいもの」「価値のないもの」とされ、
穀物や野菜の消費が減ります。
一部の科学者がビタミンが大切な栄養素であることを説いても、
その盲目的な価値観が変わることがありませんでした。

原因不明の伝染病、不治の病だと云われた
「壊血病(ビタミンC不足)」「脚気(ビタミンB不足)」は
どちらもビタミンが不足して起こる病気。

柑橘類や麦飯を食べればすぐ治るこれらの病気で、数十万人もの人々が亡くなります。
日清戦争・日露戦争で日本が出した戦死者のうち、「脚気」で死んだ人は
戦争の銃弾で死んだ人をはるかに上回るといわれます。

ビタミンが再評価され、本格的に研究されるようになったのは
1950年代に入ってから。

発見されてから200年も後のことです。


>>栄養学の歴史・後編に続きます。

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この記事へのコメント

1. Posted by りょう   October 05, 2005 00:34
パパさんこんばんは。

「怒りっぽい性格も、穏やかな性格も、その考え方でさえも、食べたものに大きく影響を受けています。」

ここを読んで、ドキッとしました。ちょっとマクロビさぼってたら、最近かなり情緒不安定になってました。
がちがちマクロビは、わたしには続かないと思いますが、もうちょっと精進します。

いつもパパさんの情報は励みになります。ありがとうございます。
2. Posted by 治子   October 05, 2005 09:36
 マクロビパパさん,こんにちは。

 今,まさに私の知りたかった内容で,とてもおもしろく読ませてもらいました。
栄養学の歴史や日本の食生活史について,何かオススメの本
があったら,教えてください。よろしくお願いします。

後編も楽しみにしていますね!
3. Posted by kodamacro net   October 05, 2005 10:21
papaさんこんにちわ!

実際、思い込みって強力ですよね。
動物性のタンパクや脂質って燃えやすくて、即効性があるから、慣れてしまうと体が動物性に完全に頼ってしまうことがあるんですね。

だから肉を食べると元気になるってある意味本当なんです。(即効的にですけど…)

即効性って砂糖も薬も同じですけど、<=中毒性あるいは依存性>が内在していて、中毒になると穏やかで持続性のある植物性のタンパクや穀物の脂質なんてだんだん物足りなくなってくるんです。

そうすると思い込みが思い込みを呼んで、植物性だけでは本当に力が出ない体になってゆく…。

長くなりそうなので、コメントも<前編>にしょうかな(笑)


4. Posted by macrobi papa   October 06, 2005 03:41
こんばんは、りょうさん。
僕も疲れてくると、甘いものに走りがちで
だいたい怒りっぽくなります。

逆に言えば食べ物しだいで、人と争ったり
人を傷つけなくてすむんですね。

ゆるゆるでも良いんですよ。
何もしないよりずっと良いと思います。

5. Posted by macrobi papa   October 06, 2005 03:48
こんばんは、治子さん。
この記事にコメント書く人って、強者ですね。
あんまり読む人少ないかなって思ってました。

あと、ごめんなさい。
栄養学については、いろいろな本のいいとこ取りというか
「知識の寄せ集め」からポンっと出た記事なので、
この本良いな・にはまだ出会っていません。

良い本て、難しい。と思います。
ほとんど内容がなかったり、文章が分かりづらかったり、
これはって思うのは20冊にあるか、ないか?
でも、最近不思議に良い本に出会います。
自分に必要な情報が、向こうから来る感じ。
そういうので良かったら、紹介しますが・
いかがですか?
6. Posted by macrobi papa   October 06, 2005 03:59
こんばんは、kodamacroさん。
今日、なかなかさんにお会いしました。
次の井戸端会議が楽しみです。

肉を食べて元気になるのは、肉に含まれる「尿酸」が
カフェインと同じ働きをするからだそうです。
結局、これを解毒するためにエネルギーを費やし
体がだるくなるんですね。

なんだかコメントのところで、「四季の日記」が始まりそうな気配でしたね。
コメント後半、期待しています。
7. Posted by BR_G   October 06, 2005 17:40
マクロビ・パパさん
はじめまして、こんにちは。
といっても、時々一人でチャヤにお邪魔
していたのではじめてではないかな!?

今まで、勝手にのぞかせていただいて
おりましたが、タイムリーな話題なので
書き込ませていただきます。
マクロビオティックを始めたのと同時に
コーヒー依存症から脱却しようとがんば
ってます。幸い、最近になってコーヒー
を口にすると気分が悪くなってきたので
辞められそうな気がします。

もともと肉が好きでなかったので
マクロビごはんで苦労することは
ほとんどありませんでした。
しかし、肉を食べてなくても、
コーヒー飲んでたら同じなのですね。
浅はかでした。気をつけなければ…。

パパさんの説明はわかりやすいので
おばかさんな自分には助かります。
これからも、もっと栄養学のことなどを
踏まえた記事を楽しみにしてますね!
8. Posted by 治子   October 06, 2005 18:34
マクロビパパさん,こんにちは。
 
 強者だなんてとんでもないです。
ただ,ずっと不思議だったんです。

「レモン○個分のビタミンC」とか「一日にカルシウムは600mgは摂りましょう。」とかいうセリフが出てくる元になっている栄養学というものが,いったい何なんだろうとずーっと疑問だったんです。

 「レモンなんてそのまま何個も食べへんやん。カルシウムなんて固まりの食べ物なんてないやん。でも,そういう考えが生きてく上で必要って,『栄養学』とか『日本人の栄養所要量』っていったい何やねん???」って,ずーっと不思議だったんです。
(大阪育ちなもので大阪弁ですが,けっしてケンカ売ってるわけではありません(^^;)かわいらしく読んで下さいね。)

9. Posted by 治子   October 06, 2005 18:35
 ですが,そんなことに疑問をもっているという人の声はあまり聞かず,TVのCMで見るお菓子やドリンクの新商品にも,こう言ったキャッチフレーズが当たり前についてるし,「みの〜,あるある〜,○○ガッテン」に代表される健康番組でも,身体に良い食べ物というを紹介する裏付けとして,『栄養学』や『栄養所要量』といったものが当たり前にでてきてますよね。

 私は,『栄養学』を否定的な目でみているのでは決してなくて,なぜ,こうも盲目的に栄養学という観点で,食べる事を考えることが日本で主流になったのかが知りたいのです。
 
「食べる人間を無視したモノ作り」という言葉でパパさんが書かれていますが,「レモン○個のビタミンC」って表現も食べる人を無視したキャッチコピーですよねぇ。
さっきも書きましたが,レモンって皮を剥いて何個も食べる食べ方しませんもん。
10. Posted by 治子   October 06, 2005 18:37
 でも,多くの日本人は「レモン○個のビタミンC」って聞いたら,「なんとなく身体に良さそう」というイメージはもってしまっているのが現状ではないかと思うんです。

 「食べることの本質を忘れてしまった現在の日本の食生活が,食べる事の本質を取り戻すには,食べているモノの内容だけを見て『食生活の変化』という言葉で終わらせているのではきっとダメなんだろうなあ,やっぱり『栄養学』がなんだかネックらしい,日本の中で,栄養学がどのような存在で根付いていったのかが知りたいよ〜!!」とマクロビオティックを知ってまだ1年も経っていませんが,私の中でマクロビオティックが普通になって行けば行くほど,この疑問を知りたい気持ちが強くなっていました。
そして,そのピーク?が,先週末だったんです。

11. Posted by 治子   October 06, 2005 18:40
 パパさんが書いて下さった「自分に必要な情報が、向こうから来る感じ。」とてもよくわかります。
今回のこの記事が,まさしくそうでしたから。

 そうですよね。良い本って,難しいですよね。
今,私が師と仰いでいるご夫妻の先生に同じ質問をした時にも「そのうちそういう本に出会えますよ。」と言われました。そして,とても穏やかな安心した気持ちになれて,パパさんのこの記事に出会えました。

 パパさんから発信される言葉や文章が,とても心地よく私の中に入ってくるので,パパさんが読んでる本を知りたいな〜と思って質問したんです。パパさんが出会った本,ぜひ教えてください。よろしくお願いします。

長くなってスミマセン。
12. Posted by macrobi papa   October 07, 2005 00:17
はじめまして、BR_Gさん♪
ようこそ、いらっしゃいませ。
僕のお師匠さんは、コーヒー飲むし、たばこも吸います。
マクロビ理論をひたすら勉強していた頃で、
「なぜ、体に悪いモノを摂るのか?」と聞くと・

「マクロビは体にいいから、これでプラス・マイナス
 ゼロね」って、にっこり笑います。

コーヒーも楽しむ分には、OKです。
体に悪いという説もありますが、あえてここでは書きません。明日からのコーヒーが美味しくなくなるから。

アラブ人は、よく眠るためにコーヒーを飲むらしいですよ。
おもしろいですね。
13. Posted by macrobi papa   October 07, 2005 00:35
こんばんは、治子さん。

コメント頂けるのって、ホントうれしいです。
栄養学のレポートは、他にもいくつかありますので、
それを紹介していきたいと思っています。

これ系の記事も全部最後まで読んで下さる皆様は貴重です。
おう、がんばるぞって、気合いが入ります。

治子さん、これからもよろしくお願いいたします。
14. Posted by marina   April 04, 2006 09:38
マクロビパパさんこんにちは!!
はじめまして(^μ^*)
私は今年度から高校生になる女の子です.
私は冷え性に悩んでいて、最近マクロビオティックや自然食、有機栽培の野菜などに興味を持ち始めました.
今ちょうど、いろんな情報を集めている最中です.
今度マクロビのお料理教室、それからヨガにも通いたいと思っています.
でも前から1つ心配していることがありまして…
誰かにお尋ねしたいと思っていたのですが、なかなか聞けずそんなときにマクロビパパさんのブログに出会いマクロビオティックのことをよく勉強されているんだなーということが分かったのでお尋ねしたいと思いました.
15. Posted by marina   April 04, 2006 09:38
私のような思春期の子供でもマクロビを取り入れてもよろしいのでしょうか??
私は3年前の中学一年生の時に部活で友達関係に悩み、ご飯が食べられなくなってしまい、急激にやせてしまったことがあったんです.
それから生理が止まってしまったりと今もまだ安定してないんです.
どう思いますか??
はじめてなのにいきなりこんなことを聞いてしまってごめんなさい.
もしなにかお返事いただけたら嬉しいです(^д^)
それではまた来ます!!

16. Posted by marina   April 04, 2006 09:40
↑続けて二回もすいませんでした;
17. Posted by macrobi papa   April 05, 2006 01:26
こんばんは、marinaさん。
はじめまして。
これから高校生ですか?

その年齢で自分のやりたいことや将来的なビジョンを持っていらっしゃる事はとても立派だし、尊敬いたします。

食事が人に与える影響はとても大きなものです。
食べたものがその人を作るから。

だから、何を食べるか?という選択はとても大切です。
その選択の積み重ねが人生を作るのですね。
逆に言えば、何を選ぶかで、人生はどのようにも変えられると云えます。
マクロビオティックは食事法ではなく、その人の生き方です。

18. Posted by macrobi papa   April 05, 2006 01:27
続きです。

僕は若い頃(今でも若いつもりですが・笑)、ひどく攻撃的な性格で、ひどい有様でした。
マクロビオティックの生き方や考え方が身に付いてくると、
人に優しくなれます。
あなた自身が変わると、環境、周りの人たちも変わります。
少しずつ幸せな方へ。
みんなが健康に楽しく暮らせること、そしてあなた自身が自由であることが、マクロビオティックの目指すものだと思うのです。
19. Posted by marina   April 05, 2006 10:31
マクロビパパさんへ
お返事ありがとうございました!!
すっごくうれしかったです。

マクロビオティックは誰がやるとか、
どんな人がやるとかそうゆうことではなくて、
自分が楽しく健康的でいられるように
食べ物を選ぶということなんですね。

食べ物の力ってほんとにすごいものなんですね。
育てられて、かわいがられて、よく考えてみれば
人間の私たちと同じように生きているのですよね。
20. Posted by marina   April 05, 2006 10:32
マクロビパパさんへ
お返事ありがとうございました!!
すっごくうれしかったです。

マクロビオティックは誰がやるとか、
どんな人がやるとかそうゆうことではなくて、
自分が楽しく健康的でいられるように
食べ物を選ぶということなんですね。

食べ物の力ってほんとにすごいものなんですね。
育てられて、かわいがられて、よく考えてみれば
人間の私たちと同じように生きているのですよね。
21. Posted by marina   April 05, 2006 10:37
二回も続けて書き込んでしまいすいませんでした

続きを書きます。

そんな食物たちが私たちに力をくれる。
すばらしいことですね!!

もっともっと大事にしなきゃなって思いました。

マクロビパパさん、ありがとうございました。

出来ることから少しずつやってみたいと思います
(^μ^)

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